第12回勉強会 概要
 テーマ 電子カルテの移行について - システム更新と他ベンダーへの移行 -
開催日時 2012年5月26日(土) 13:10~16:50
会場 大阪大学中之島センター 佐治敬三メモリアルホール(大阪市)
 大阪市北区中之島4-3-53
 アクセス方法はこちら

 絵文字:重要会場が大阪厚生年金病院から変更になりました。ご注意ください。
 医療情報技師
更新ポイント
 3ポイント
 参加費 1,000円
 定員 170名
 懇親会 蓮家 福島店 18:00~ (一人 4,000円)
 共催 関西医療情報処理懇談会(KMI)
 後援 日本医療情報学会 関西支部

 今回の勉強会は関西医療情報処理懇談会(KMI)と合同(KMI第45回 例会)で、「電子カルテの移行」というテーマで開催することになりました。

 2000年代から大規模病院で電子カルテの導入が始まり、現在では多くの中規模以上の病院で使用されています。しかし、電子カルテのライフサイクルは一般的に5~6年であるため、電子カルテを導入してきた病院では、そろそろ同一ベンダーでの更新か、他ベンダーへの移行を検討する時期にきていると思われます。

 そこで今回は、電子カルテとして保存すべき情報についての講演、電子カルテシステムの同一ベンダーへの更新、他ベンダーへの移行を行った事例について体験談などを聞き、その後、電子カルテの移行についてあるべき姿や、スムースに実行する方法について討論を進めていきたいと考えています。
内容
13:10~13:15
 開演の挨拶:入江 真行(和歌山県立医科大学 医学医療情報研究部)

[セミナー]

13:15~13:45
 1.電子カルテとして保存すべき記録とはなにか
  講師:武田 理宏(大阪大学医学部附属病院 医療情報部)

13:45~14:15
 2.電子カルテとして保存するために必要な3原則について
  講師:上野 智明(日医総研)

14:15~14:45
 3.電子カルテの内容を移行させるために必要な相互運用性とは
  講師:木村通男(浜松医科大学)、清水俊郎(SBS情報システム)

14:45~15:00
 休憩

15:00~15:30
 4.電子カルテを移行させた際の体験談(同一ベンダー間の移行)
  講師:小枝 伸行(八尾市立病院 事務局 企画運営課)

15:30~16:00
 5.電子カルテを移行させた際の体験談(他ベンダーへの移行)
  講師:木村 映善(愛媛大学医学部附属病院 医療情報部)

16:00~16:10
 休憩

[シンポジウム]

16:10~16:45
 質疑応答・総合討論
  司会:魚澤 正克(大阪厚生年金病院)、佐々木 啓充(市立豊中病院)

16:45~16:50
 閉会の挨拶:宮本 正喜(兵庫医科大学病院 医療情報部)
総括
 勉強会終了後、参加者の皆様から内容についてのアンケートをとりました。その結果を踏まえての総括です。

 アンケートの集計結果は、勉強会の参加人数が 191名(講師・世話人含む)で 68名から回答があり、回収率は 35.6%でした。今回はアンケートに答えると、講師が講演で使用していたスライドをダウンロードできるという特典をつけたので、高い回収率を期待していたのですが、少し残念な結果に終わりました。

 「医療情報技師会の勉強会」に対するアンケートを行ったので、できるだけ参加して感じたことや学んだことを言葉に表現してもらうという、少しレポートみたいな感じで書いていただきました。回答して下さった方々は、ほぼ全員何らかのコメントを残していただきました。

 今回の勉強会は、関西医療情報処理懇談会(KMI)と合同で行っています。KMIは毎回ディスカッションを重視し、関西医療情報技師会の勉強会は講演をメインとして行っているので、前半の講演を関西医療情報技師会が、後半のディスカッションをKMIが主に担当しました。急な会場変更の都合もあり、ちょっと時間配分が悪く(講師の方々は講演時間をきっちり守っていただきましたが)シンポジウムの時間が十分とれなくて申し訳ありませんでした。シンポジウムの際に話をする予定だった、参加申し込み時点でコメント欄に書いてあった質問事項や気になる点は、各講師が講演の中でそれらに対する回答を盛り込んでいただきました。

 メインテーマが『電子カルテの更新』だったこともあり、移行した際の現場の話に高い関心が示されていたようです。また、シンポジウムにはあまり関心が高くなかったことがわかりました。

 各講演に対して、ベンダーの方は「ユーザの声が聞けてよかった」という意見が、病院の方は「これから何を考えていかなければならないのかがわかってよかった」という意見が多かったように思います。また、「移行に際して具体的な金額が聞けてよかった」という意見がいくつか見られました。

 参加者に、リプレースに関わったかどうかを聞きましたが、何らかの経験あり:経験なし:ベンダー=3:2:1の割合でした。また、リプレースの形態については、同一ベンダー:ベンダー変更=3:2くらいの割合でした。リプレースに対する意見は多種多様ですが、経験のある方、ベンダーの方は「全体のバランスを考えて、移行できるものできないものに対する院内の調整を重視すべき」という意見が多かったように思います。

 リプレースの際に必要な医療情報技師の仕事や、医療情報技師が高めなければならないスキルについても多様な意見がありましたが、部門間・ベンダーと現場間の調整、マネジメント力の向上などが比較的多かったように感じました。

 今回は当初の予想を上回るペースで参加申し込みがあり、多くの医療情報技師が電子カルテ・オーダシステムの更新に対する問題に直面していることを感じました。今後も、いただいたご意見を参考に、現場で必要とされている知識を学ぶ機会を増やせるよう、タイムリーな勉強会を企画していく予定です。また、KMIだけでなくその他の団体とのコラボレーションも積極的に進めていきたいと考えています。
担当世話人
  • 株式会社エムケイエス/大阪大学 真鍋 史朗
  • 森 夏樹
  • 市立池田病院 藤本 智裕

  • 大阪厚生年金病院 魚澤 正克
  • 市立豊中病院 佐々木 啓充
カウンタ
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